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沖縄を代表する調味料と言えば、「島唐辛子(島とうがらし)」。
島とうがらしの作り方や使い方、そして注意点や、人気のお土産までご紹介します。
沖縄の島とうがらし
沖縄の家庭や食堂の卓上には、必ずと言っていいほど置いてある島とうがらし。
沖縄に行ったことがある方であれば、誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか。
その見た目もインパクト抜群。
真っ赤っ赤な島とうがらしが、ガラス瓶の中で液体に浸かって浮いていて、なんだか標本されているような、不思議な感覚に陥ります。(笑)
液体の正体はというと、お酒の「泡盛」。
これを料理に2・3滴垂らすだけでピリッと辛くなります。
一味とうがらしとの違い
島とうがらしは「一味とうがらし」と同じように使いますが、では、両者は何が違うのでしょうか。
どちらも、同じナス科トウガラシ属の実ではありますが、島とうがらしはその中のキダチトウガラシ(木立唐辛子)という品種にあたります。
一味とうがらしは、実をすりつぶして粉末にしますが、島とうがらしは泡盛に漬けます。
その泡盛の方を食することも違いになりますね。
ちなみにですが、「七味とうがらし」は、唐辛子に加えて生姜や山椒など、他6種類の原料を使用しているから、その名前なんだそうです。
てっきり7種類の唐辛子がブレンドされていて、辛さも7倍かと思ってました。(笑)
コーレーグースとは
この「泡盛に浸かった島とうがらし」ですが、沖縄では「コーレーグース」と呼ぶことが一般的です。
これは「高麗古酒」からなまったものではないか、という説が有力ですが定かではありません。
しかし、泡盛の「古酒」のことを「くーす」と言うので、あながち間違っていないのでは、と個人的には思います。
そして、その見た目のインパクトも強いですが、味のインパクトも凄いです。
ちょっと舐めただけでも口から火が出そうな辛さ。お酒も相まってのたまらない辛さがあります。
私は辛いのが超苦手なので、見るだけで充分なのですが、辛いもの好きにとってはたまらない一品です。
(もちろんお酒なので、摂り過ぎると酔っぱらいますのでご注意を!)
泡盛のアルコール度数は30度前後なので、辛いものが好きだけどお酒は苦手という方は避けた方が良いと思います。
コーレーグースの作り方
コーレーグースの作り方ですが、とても簡単です。
「泡盛の瓶に島とうがらしを漬けるだけ」。
それでは、具体的に説明していきます。
島とうがらしは、沖縄県内の農産物直売所(JAなど)やスーパーマーケットに、袋入りで売っています。
量やお店によっても違いますが、値段は100円〜400円程度。
小さい方が辛いので、より辛さを求めるなら、小粒のものを選んでください。
次に、小ぶりの瓶に入った泡盛を用意します。こちらも沖縄県内のお店で売っています。
2〜3合瓶がサイズや見た目的にもちょうど良い大きさです。
そして、島とうがらしを洗って水気を拭き取り、乾燥させたら、後は泡盛の瓶に入れて漬けるだけ。
乾燥の時間は人によって違いますが、陰干しで1日〜数日間が目安。これは好みで調整してください。
その後は、日にちをかけて透明な泡盛に色が付いてくるのを待ちます。
1ヶ月も経てば、美味しいコーレーグースの出来上がりです。
量がなくなってきたら泡盛を継ぎ足せばいいし、辛さがもう少し欲しければ島とうがらしを増やせばいい。
好みで調節できるのも手作りならではですね。
- STEP1島とうがらしを用意する・辛さを求めるなら小粒がおすすめ
- STEP2泡盛を用意する・2~3合瓶の大きさがベスト
- STEP3島とうがらしを洗って乾燥させる・乾燥は陰干しで1〜3日程度
- STEP4泡盛の瓶に入れる・ドレッシングの瓶でも代用可
- STEP51ヶ月ほど待つ・色が付いてきたら出来上がり
また、ホームセンターでは、島とうがらしの苗も売っていますので、一から育てたいという方にオススメです。
最初は緑だった実が、オレンジ色のミニニンジンのようになった後、真っ赤っ赤な色へと変化していく姿は見ていて楽しいものです。
自分で育て上げて作ったコーレーグースの味はまた格別なものとなります。
コーレーグースの使い方
コーレーグースの使い方ですが、とても簡単。
『料理にちょっと垂らすだけ。』
一番有名なのは、沖縄そばに入れて食べることです。
ほとんどの沖縄そば屋や食堂には、このコーレーグースが置いてありますので、それほど相性が抜群とも言えます。
ただし、ドボドボと入れてしまうと、一瞬で食べれないものと化してしまうので、注意してくださいね。
本当に気持ち程度で充分です。
また、刺し身の醤油に入れると、わさびのような効果があってピリ辛で美味しくなります。
私の父は、島とうがらしの実を潰してそのまま醤油に混ぜて、辛い辛いと言いながら食べていました。(私にはこれまたとても食べられませんが。)
他にも湯豆腐や鍋料理といった和の料理にも合いますし、ピザのタバスコ代わりにもなります。
その他は炒め物や中華にもラー油代わりとして使えますので、もしかしたらこれ一つさえあれば、他の調味料はいらないかもしれません。
島とうがらしの注意点
ここで注意点ですが、島とうがらしを素手で触るとヒリヒリしてきます。
特に直接触った手で目を触ると激痛が走りますので、作業をする時は手袋をすることをオススメします。
もし、素手で触ってしまった場合は、サラダ油かオリーブオイルで手をこすってから石鹸で洗いましょう。
島とうがらしに含まれるカプサイシンは油に溶けやすいので、ある程度のヒリヒリは取れていきます。
お土産にはえびせんべい
島とうがらしのお土産として人気なのは「島とうがらし えびせんべい」。
一枚食べたら止まらない美味しさがあります。
そのため、お土産用に加えて、自分用に買う方も多いです。
何かインパクトのある沖縄のお土産を探している方には、ピッタリな商品です。
まとめ
コーレーグースは、たくさんの会社がこぞって商品化していて、種類も豊富です。
そして沖縄県外からも、通販で購入することができます。(苗も通販できます)
この独特な辛さを味わってみたい方や、一から育ててそして手作りで作ってみたいという方は、ぜひ挑戦してみてください。
また、島とうがらしのように、沖縄には独特の食材や料理がたくさんあります。
次の記事では、沖縄ならではの食材について、分かりやすくまとめています。
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一度味わったら病みつき!