沖縄に花見の文化はある?ソメイヨシノではなく寒緋桜がメジャー

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沖縄の花見の文化

日本の春の風物詩といえは、桜。そして花見の文化ですね。

外国からもこの桜を一目見ようと、花見イベントを狙って日本に来る方も多く、この時期は観光客で賑わいます。
 

さて、気になるのは1年中暖かいと言われる沖縄で、桜は咲くのかどうか?

また、花見の文化はあるのかどうか?

これらの疑問について、地元出身者からの見解も併せてまとめました!

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沖縄の花見について

沖縄でも桜は咲きます。

ただ、いわゆる桜の代表格であるソメイヨシノではなく、寒緋桜(カンヒザクラ)という品種が沖縄ではメジャーです。
 

色は強いピンクが特徴で、青い空に映えるのでとても写真映りが良いです。いかにも南国の花といったところですね。

また、花びらは1枚ずつヒラヒラと散らずに花ごとボトッと落ちるので、いわゆる桜吹雪を楽しむことができません。

そして、1月から2月に開花するので、桜の見どころの時期はお正月を過ぎたばかりのまだまだ寒い時ということになります。
 

卒業式や入学式といった時期と、桜は無縁なので、こういった季節感が感じられないのは寂しい限りです。

特に桜に関する歌って大ヒットしますが、実は沖縄県民はその歌詞には共感できずにいまいちピンと来ていないと思います。(笑)

だって、桜の花びらは舞い散りませんし、別れの季節とも合いませんし。。。

ソメイヨシノって何!?


私が東京に出てきて、感激したことは、桜!

わざわざ桜を見に行こう、と出かけなくても、街のあちこちや道沿いで雄大な桜が見れることに驚きました。

街路樹や公園、河川敷などあらゆるところに桜が咲いています。

そして、本当に春の季節の3月〜4月に一斉に咲くんだな、とも思いました。(笑)
 

このように咲き誇る桜の品種は、ほとんどがソメイヨシノ。

ですので、一般的に桜といえばソメイヨシノになるんですね。

 
しかし、そんな認識は沖縄県民にはありません。

私も、KinKi Kidsの堂本剛の曲名で初めて知りましたよ。

調べてみると、日本で産まれた品種で、造園師の集落である江戸の染井村と、桜の名所である奈良の吉野山からとって、ソメイヨシノと命名されたとのこと。

花の色は白っぽく、花びらがヒラヒラと舞いながら散ることが特徴です。
 

このソメイヨシノは成長が早く若いうちから花を咲かせるという理由により、第二次世界大戦後に、積極的に植樹が行われました。

 
そうして爆発的に広がったソメイヨシノが今では一般的な桜となり、開花予想や開花宣言といったメディアが発表する「桜」もこのソメイヨシノのことを指します。

その当時、沖縄はアメリカ統治時代でしたから、この植樹運動は対象外でした。

現在多くの方が花粉症で悩まされているスギの植樹と同じ理由ですね。

スギも成長が早いので、戦後、建築資材として積極的に植えられましたが、沖縄は対象外でした。
 

>>> 沖縄の花粉症については「沖縄に花粉症は存在しないのか?その真実と理由を徹底調査」の記事を参考にしてください。

 

また、ソメイヨシノはある程度の寒さがないと、花も葉っぱも付けられません。

沖縄の気候ではその条件に達していないので、花を咲かせることができないのです。

つまり、沖縄ではソメイヨシノの花を見ることができません。

だから、知名度も低いんですね。
 

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沖縄に花見の文化はあるのか?

それでは沖縄では花見をする文化はあるのでしょうか。

先ほども述べた通り、沖縄の桜は1月〜2月に咲くので、まだまだ寒い時期。

いくら年中暖かいと言えども、やはり寒い時期はあります。(10度以下には滅多になりませんが。)

そして、いくらお酒が好きな県民性でも寒さの中、外で宴会はしません。(笑)
 

また、外で宴会ができるような場所に桜も植えられていませんので、ブルーシートで場所取りをして・・・といった文化はありません。

しかし、桜まつりといった花見イベントはあちこちで開催されていますので、宴会ではなく、「歩きながら花を見て楽しむ」ということはします。
 

ただ、私の子供の頃も身近に桜はなく、そして、わざわざ「桜を見に出かけよう」とはならなかったので、あまり馴染みも思い出もないのが正直なところです。

また、沖縄の桜は、台風でなぎ倒されることも多いので維持をしていくことが大変なんだそう。

ガジュマルといったどっしりとした木であれば、台風にも負けない強さを持っていますが、人の手で管理が必要な桜は、沖縄で維持することはとても大変なことなんですね。
 

つまり、沖縄で花見をすることは、意外にも貴重な体験ということになります。

さいごに

以上、沖縄の桜についてでした。
 

沖縄の気候や歴史背景から、満開のソメイヨシノを見ることが出来ないことが分かりました。

また他の品種であっても、維持をすることが大変なので、桜は沖縄には不向きな植物です。

花粉症の原因であるスギも同じように植樹されていませんので、花粉症がない変わりに宴会のような花見を楽しむ文化もない。といったところでしょうか。
 

「桜といえば春」という感覚は、テレビや本で知って認識してはいるけれども、沖縄にいる限りでは存分に体感することはできません。

もし、沖縄移住を計画している方は、「春の時期に花見を楽しむことはできない」ということも考慮に入れてくださいね。

沖縄と東京との桜の比較

沖縄
撮影場所:与儀公園 撮影時期:2月後半

東京
撮影場所:目黒川 撮影時期:4月前半

  

たいらまこ

沖縄の桜の色が好き!

  

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たいらまこ

宮古島出身。
宮古高校卒業後、沖縄本島で6年過ごしたのち、東京に10年以上在住中。

沖縄を離れたからこそ分かる違いや魅力、そして移住のことについて、島を知り尽くした管理人がご案内します!詳しいプロフィール

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