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「台風が多い」というイメージのある宮古島。
毎年必ずと言っていいほど直撃しています。
そのお陰(!?)と言っては何なのですが、「最大瞬間風速日本一」の記録を、なんと宮古島が持っているんです。
(気象庁調べ。旧富士山測候所による富士山での記録91.0m/sを除く)
ここでは、宮古島と風速について、まとめましたので参考にしてみてください。
宮古島の台風
それは、後から第2宮古島台風と名付けられる大型台風が訪れた50年ほど前のこと。
1966年9月5日の朝7時31分。最大風速60.8m/s、最大瞬間風速85.3m/sという数字を叩き出しました。
これは日本観測史上、7位(最大風速)と1位(最大瞬間風速)を叩き出しています。
最大瞬間風速に関してはその後50年間記録が破られていないことから、いかに凄い数字なのかが分かりますね。
最大風速と最大瞬間風速
それでは、最大風速と最大瞬間風速の違いは何なのでしょうか。
風は強くなったり弱くなったりと一定しませんから、0.25秒ずつ測ってその平均を出していきます。
そしてその10分間の平均値のことを「平均風速」と定められています。その最大値が「最大風速」です。
一方、「瞬間風速」とは、3秒間の平均値です。その最大値が「最大瞬間風速」なんですね。
体感的にですが、台風の時は、風が一旦強く吹くと数秒間吹き続け、かと思えば急に無風になり、そしてまた別の方向へと吹き始めます。荒れ狂うという表現がしっくりくる状況です。
つまり、変動幅が大きいので、この「最大風速」と「最大瞬間風速」にはかなり差が開きます。
そして、「m/s」という単位ですが、これは「1秒間に何メートル進むか」という意味です。
最大瞬間風速85.3m/sというのは、最大で1秒間に85.3m風が進んだということなんですね。28階建てのビルほどです。(恐ろしい・・・)
風速ごとのイメージ
それでもまだイメージしづらいので、風速ごとにどうなるかまとめてみました。
・平均風速10~15m/s 傘がさせない (良くテレビで見かけるビニール傘がひっくり返っている状況ですね。) ・平均風速15~20m/s ・平均風速20~30m/s ・平均風速30m/s〜 ・平均風速40m/s〜 |
気象庁のホームページにはここまでしか記載がなかったのですが、このことから最大風速60.8m/s、最大瞬間風速85.3m/sがどれほど凄かったのかが分かります。
しかし、これだけの観測値が出たにも関わらず、幸いにも死者が1人も出ませんでした。家屋の2割が倒壊したのにも関わらずにです。
どうしてなのか、その理由は明確ではありませんが、おそらく台風に慣れている住民達が、これはいつもと違うぞと勘が働き、頑丈な家や公共施設にすぐに避難したからではないかと想像します。
最近来た大きな台風
さて、そんな宮古島ですが、最近では2003年9月11日に大型台風を経験しています。
気象庁の観測上では最大風速49m/sとの記録ですが、航空自衛隊宮古島分屯基地では86.6m/sが観測されたとも。
これは、私も記憶に新しいです。この時は沖縄本島の那覇に住んでいたので、直接被害に遭わなかったのですが、親や親戚、多くの友達たちが実際に経験しました。
実家の窓ガラスは割れ、体育館の屋根は吹き飛ばされ、電柱は道路に向かって倒壊する(800本以上)など、人生に一度あるかないかくらいの被害状況でした。
住家損壊7,765棟のうち、石や木の枝が飛んできてのガラスの破損が一番多かったようです。
停電が続き、携帯の充電も切れ、コンビニには長い行列が出来ていたと聞きます。
父は、一晩中ずっと地響きのような風の音が凄くて眠れなかったと今でも昨日のことのように話します。
私がその場にいたら、不安と恐怖と不便さで耐えきれなかっただろうと思います。
今は、コンクリート住宅がほとんどなので、家屋の倒壊はないものの、窓ガラスの強化と電柱の倒壊が今後の課題ですね。自家発電ももっと広く普及しても良いかもしれません。
電線の地中化も進んでいますが、やはりコスト面がデメリットのようですね。
ただ、観光地としての景観も良くなるし、そのメリットは大きいと思います。
普段から風は強い
実は見落としがちですが、宮古島は台風の時でなくても、普段から風が強いんです。
これは、周りを海に囲まれている、山がないなどの理由からなのですが、東京の平均風速が2.8m/sに対し、宮古島は4.7m/sもあります。
特に冬の時期は北風が吹くので、体感温度も低くなります。(実は寒いんですよ。。。)
東京だと空気がヒンヤリ冷たいという感じですが、宮古島だと風がビュービューで辛いという感覚です。
風が強いと、小さい小石や砂も飛んできて目が明けられなくなるので、台風の時だけではなく、普段から風の対策が必要です。
まとめ
最大瞬間風速日本一の記録を持つ宮古島。
この記録を抜く台風がやってこないとは言い切れませんので、もしかしたら今後、記録的な瞬間に立ち会えるかもしれません。
(その際はくれぐれも台風対策はしっかりと行ってくださいね。)
厳しい自然と隣り合わせ
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