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宮古島ではお祝いがたくさんあり、あちこちで毎日のように宴が繰り広げられている文化です。
知り合いの数やつき合いの程度にもよりますが、最低でも月に1回以上はお祝いに出席する生活です。
そこで気になるのは祝儀に包む金額。
結婚式を始め、他のお祝いや本人との間柄によって、その金額も変わってきます。
ここでは、さまざまなケースにおける祝儀の相場をまとめました。
宮古島の祝儀の相場
まず、一般的な結婚式に出席する場合。
その関係が友人であれば、相場はずばり、10,000円です。
これは宮古島だけではなく沖縄本島でも同じです。県外では、30,000円が相場ですから、およそ3分の1程度になりますね。
どうしてこんなに金額が違うのかというと、これは、披露宴に招待する規模が300人に及ぶことが影響しています。
現在はホテルで行われることが一般的ですが、なにしろ人数が多いので、県外のように、一品ずつフルコース形式で料理を堪能するというスタイルではありません。
テーブルの中央に円卓があり、そこに大皿料理が何品か置かれ、そこから自分の分をよそって食べるシステムです。
その大皿料理は前菜からメイン料理、最後にデザートとコーヒーといった一連の流れにそって出されるので、簡易的なコース料理といったところでしょうか。
イメージとしては、居酒屋で、団体のコースを予約した時のような感じです。
そのため費用を抑えることができるんですね。引き出物も1,000円〜2000円と安めに設定されています。
私が子供のころは舞台のある公民館(?)のようなところで、会議室で使用するような長卓にパイプ椅子、料理は折り詰め弁当が一般的でしたが。
県外のスタイルに近づけた結果、今のような形になっているのでしょうね。
また、祝儀袋は普通にお店で販売しているものを使用することで問題ありません。
祝儀袋へのお金の入れ方といったマナーも一緒です。ただ金額が違うだけです。
夫婦で参加や親戚関係の場合
それでは、夫婦で呼ばれた場合の金額はどうすれば良いのでしょうか。
その場合は2人なので合わせて20,000円。と言いたいところですが、割り切れる数字は別れるを連想させるという考え方があるので、30,000円が妥当とされています。
ただし、最近では「2」はペア・夫婦を連想させるので、特に問題ないという考え方もあります。
そうは言っても、招待していただいた側がどういう考え方なのか、聞くわけにもいかないので、やはり30,000円が無難かなと思います。
また、奇数だから良いだろうと、夫婦2人で10,000円は間違ってもやめてくださいね。相手側が赤字になる行為なので失礼にあたります。
いとこや兄弟、親族といった本人との間柄が近い場合になると、相場は上がります。だいたい30,000〜50,000円くらいが妥当です。
気持ちの問題ですので上限はありません。(笑)
甥っ子や姪っ子であれば、奮発していくらでも!となりますが、例えば、自分自身も若く、本人が同年代のいとこである場合は、友人と同じ相場の10,000円でも問題ありません。
それだとなんだか心苦しいというのであれば、何かプレゼントを加えると、特別感も出ますし、相手もきっと喜ぶと思います。
結婚式以外のお祝い
次に、結婚式以外のお祝いについて。
宮古島でのお祝いは、1月に成人式から始まり、合格祝い、入学祝いと続きます。
そして、子供が生まれたらナーフィー祝い(命名祝い)、家を建てる時には地鎮祭やスラブ打ち、新築祝いもあります。
地鎮祭とは、家を建てる前のお祝いで、スラブ打ちとは、コンクリートを流し込む作業の時のお祝いです。いわば中間報告といったところでしょうか。家を建てるだけで建設前・建設中・建設後と3回もお祝いがあります。
このようなお祝いは、家族だけで行うのではなく、友人に同僚・ご近所さんといった、つまり「知っている人で仲の良い人」であれば誰でも声をかけ、自宅に呼んで盛大にお祝いをします。
これらのお祝いの相場は、一律3,000円。そしてお返しはお米券。という流れがお決まりの形です。
こちらも結婚式と同様、近い間柄であれば、5,000円や10,000円もあります。
ただ、成人式や合格祝い、入学祝いなどは1軒(1人)では済みませんので、複数の家をハシゴすることになります。知り合いが多ければ多いほど回る家も多くなっていきます。
そうなると、1日で結構な出費になりますので、やはり3,000円という金額が、安すぎず高すぎずの妥当な額ですね。
宮古島の祝儀の相場まとめ
以上、宮古島の祝儀の相場についてでした。
簡単にまとめますと、結婚式は10,000円、その他のお祝いは3,000円。
あとは、間柄や気持ちによって、金額を上げたりプレゼントを添えたりします。
そしてこの相場は、宮古島でも沖縄本島でもあまり差はなく、ほとんど一緒です。
私は東京に出てきて、結婚式の祝儀が30,000円だと聞いた時には衝撃を受けましたが、出席してなるほどと納得しました。
ただ、お祝いの数を考えて総合すると、その合計額は宮古島(沖縄)のほうが上回るかもしれません。
宴の文化