実はあまりよく知られていない宮古島の概要について、人口や平均寿命、そして先の大戦後の歴史などをまとめています。
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宮古島の概要:人口
宮古島市の人口は約51,000人です。意外と多いですよね。この事実を他都道府県の方に話すと「えっ!?」とびっくりされます。
やはり、「島」というだけあって、人口が少ないイメージを持たれるのですが、実は結構大きな街なんです。
しかし、少しずつではありますが、年々減少傾向にあるのも事実。寂しい限りですね。かくいう私もそのうちの1人なのですが・・・。
私が通っていた高校は、生徒数も1,000人超えの規模だったのですが、現在(平成29年度)は800人までに減っています。
そして、全人口の約7.5割が市街地に集中していることも特徴的。市街地を離れると途端に過疎化が進んでいます。
男女別にすると、男性25,000人・女性26,000人。男性が若干少なめですが、ちょうど同じくらいの比率になっています。
また、年齢別にすると以下の通り。
0代 5,655人 10代 5,049人 20代 3,167人 30代 6,260人 40代 5,983人 50代 7,753人 60代 7,390人 70代 4,600人 80代 3,946人 90代 935人 100歳以上 31人 |
20代がグンと少ないですよね。
その理由は、宮古島には高校までしかないから。大学や専門学校等はありません。
高校を卒業すると、結婚や就職をしない限り、島外へ行く必要があります。つまり、18〜19歳でほとんどが親元から離れて生活していくことになるんですね。
しかし、大学を卒業後、ほどなくして戻ってくる方が多いため、30代では盛り返しています。
一番多い世代は50〜60代。第一次ベビーブームに生まれた団塊世代の方たちですね。
そして、高齢者と位置付けられる65歳以上が約12,600人。全体の約25%近くを占めています。
4人に1人が高齢者という、超高齢社会です。
宮古島の概要:平均寿命
続いて、平均寿命ですが、宮古島市は男性78.0歳、女性86.2歳。
一見寿命が長いように感じますが、これはなんと沖縄県内でワースト1位と2位なんです。。。
いくら沖縄が長寿の県だとしても、これは見過ごせないゆゆしき事態ですね。
原因として思い当たるのはお酒文化と、車社会です。
沖縄の長生きの秘訣として、少ないストレス、温暖な気候、食文化、戦後の米国式医療等が挙げられます。
しかし、それに対して過度のアルコール摂取、運動不足が優っていれば、意味がありませんよね。
宮古島ではそれが如実で、周りに身を任せていると、週に何度も飲み会が開催されますし、どこへ行くにも車を利用します。
強く自分を律しないと、不健康極まりませんよね。
私が東京に出て来てまず驚いたことは、歩く機会が多いこと。
家から駅まで、乗り換え時、駅から目的地まで、まぁ毎日毎日歩きます。
何度お気に入りの靴をダメにしたことか。。。
飲み会も終電前にはパッとお開きになります。そうじゃないと家に帰れませんからね。
こう考えると、実は電車のある生活が健康的なのかもしれませんね。これでストレスがなければ最高なのですが。
(参考:平成28年度版「統計みやこじま」、平成22年 厚生労働省「市町村別生命表」)
宮古島の概要:戦後の歴史
話はガラリと変わりますが、今の宮古島につながる、第二次世界大戦後の生活はどのようなものだったのでしょうか。
戦争が終わってから、1945年〜1972年までの27年間、宮古島を含む沖縄県はアメリカ合衆国に統治されていました。
その生活はドルを使用し、交通は右側通行、沖縄以外に出る時はパスポートが必要でした。
日本に返還された後に生まれ育った私は、その時代を生きていません。
ドル生活だったなんて聞くと、さぞかしアメリカ文化に影響されていたのかなと思い、実際に親世代に当時の様子を聞いてみたところ、特に「アメリカに支配されている」といった感覚はなかったようです。
その背景は、教育基本法に「日本国民としての教育を行う」と定められ、公用語も英語に切り替えられることなく、ラジオやテレビもすべて日本語だったからだと思われます。
そもそも、日常会話なんて日本語でも英語でもなく、はなっから方言のみですしね。(笑)
沖縄本島は米軍基地が置かれ、米軍とフェンスを挟んだ隣同士で数十年も過ごしてきたため、良くも悪くもその影響を強く受けていますが、宮古島には米軍基地がなかったため、その感覚は比較的薄かったと見受けられます。