沖縄の花ブロックとは?歴史や購入方法を詳しく紹介します!

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沖縄の花ブロック

沖縄の建築手法としての代表格といえば「花ブロック」。

ここでは、花ブロックの歴史から購入方法まで、詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

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沖縄の花ブロックとは?

花ブロックとは、四角や丸といった形の穴を空けたコンクリートブロックを積み立てて模様のようにあしらった建築手法の一種です。

観光客から見ると、家の塀や壁のあちこちにこの花ブロックがあしらわれているので、とても珍しいそうです。
 

宮古島で生まれ育った私は、そんなことを言われるまで気が付かず、またこれが沖縄独自の建築手法とも知りませんでした。

花ブロックの歴史

花ブロック

花ブロックの歴史ですが、第二次世界大戦後、まず沖縄に、基地の建設をしていた米軍からコンクリート技術が入ってきました。

そして、公共施設から一般住宅へコンクリート住宅が広がっていく同じタイミングで、花ブロックも一緒に広まりました。

 
どういう経緯で花ブロックが生まれたかは色々と諸説があるようですが、

「沖縄の昔の石垣を再現したのではないか」

と言われていることが最も有力な説です。
 

名前の由来

文献などをいろいろと調べましたが、なぜ花ブロックという名称なのかは不明でした。

花ブロックの他に、花形ブロック、琉球ブロック、沖縄ブロックなどとさまざまな呼び名があり、定まっていないことも特徴です。

 
名前に「花」が付いたことの一説には、沖縄の織物の一つである「読谷花織」から来ているのではないかと言われています。

確かにその花の模様の形が、花ブロックの形にとても似ています。

「読谷花織」では、丸の形は銭花(じんばな)、Xの形は風車花(かじまやーばな)と言います。

それぞれ裕福、長寿の願いが込められているので、家を建てる時にも縁起が良い形ですね。
 

花ブロックのメリット

現在は、景観も良いこともあるのですが、やはり一番のメリットは目隠しと風通しですね。

中が見えないように目隠しをしながら陰を作り、風も通して美しさもある。

これが今でも愛用されている理由なのでしょうね。
 

あとは、個人的な見解ですが、穴を空けることにより「少ない量のコンクリートでたくさんのブロックができる」という、戦後の先人の知恵もあるのかな、とも思います。

 

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沖縄の花ブロックの業者と購入方法

沖縄のあちこちで見かける花ブロックですが、いったいどこの業者が制作しているのでしょうか。

購入方法や価格、通販の有無など、詳しく調べてみました。

山内コンクリートブロック

花ブロックを扱っている業者ですが、「山内コンクリートブロック」という会社が県内90%のシェアだそうです。
 

意匠登録されているため、他の業者は扱えない(制作不可)ということなのでしょうかね。

場所は沖縄県西原町にあり、日本全国に発送もしています。(業者のみ)

角型、波型、ダイヤ型などその種類はさまざまで、無料のPDFでカタログも見ることができます。
 

花ブロックを意識して、宮古島の街を探索して周ってみましたが、昔ながらの古い家の周りの塀には長方形の波型が多く使用されていました。

比較的新しい家には真四角の角型が、家の壁に使用されていました。

家の雰囲気に合わせて、ワンポイントとして壁よりも濃い色が付いていることが多かったです。
 

意識すればするほど、至るところにこの花ブロックが使用されていることが分かりました。

これらがすべて一つの会社で制作されているというのは驚きの事実です。

購入方法と価格は?

花ブロック

花ブロックの購入方法ですが、沖縄本島であれば、先ほど紹介した「山内コンクリートブロック」で直接購入することができます。
(価格はFAXまたはメールにて要問合せとの事。ネットからの問合せはコチラから)

残念ながら県内への配送は行っていないので、直接引き取りに行かなければいけません。

そのため、その際のトラックの手配など、いろいろと準備・調整が必要になります。
 

沖縄県外から通販できる?

沖縄県外であれば、まず、「山内コンクリートブロック」でのメールかFAX、お問い合わせ欄で見積もり依頼を行います。

ただし、個人向けの販売は行っていないので、設計士や建築士、施工業者といった業者からの注文のみとなります。
 

そこで送料はどのくらいかかりそうか、何個から購入可能かといった詳細を確認することができます。どうやらブロック本体よりも送料が高くなってしまうようですが。。。
 

また、発注を受けてから制作するという「受注生産」形式をとっていて、そして船での輸送となるので、納品までに1ヶ月かかることもあるそうです。

これら諸々を吟味した結果、沖縄県外から個人で購入するには、なかなか敷居が高いということが分かりますね。
 

1つ15kgもするので、沖縄で購入して飛行機で持って帰るというのも難しそうです。
 

東京など関東地域であれば、「(株)クラスプラス」という埼玉の会社が取り扱っています。

  
例えばですが、ちょっとしたDIYに使用したい、室内でのパーティションやインテリアの一部として取り入れたいということであれば、自作してしまったほうが早いかもしれませんね。

 
良く100円ショップなどで、発泡スチロールブロックが売っているので、あんな感じで花ブロックも売ったらおみやげ品として売れるのではないかな、なんて思ってしまいました。(笑)

沖縄の花ブロックのまとめ

花ブロック

以上、沖縄の花ブロックについてでした。
 

様々な形があり、沖縄の街並みの景観に一役買っている建築手法。

戦後に沖縄に取り入れられて、機能的にも美的にも良く、今では沖縄県外からも需要があります。
 

個人で購入するには、まだまだ敷居が高いですが、今後簡単に手に入るようになっていくと良いなと思います。
  

●おまけ

たいらまこ

こんなところにも花ブロックが!

 
 
 
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たいらまこ

宮古島出身。
宮古高校卒業後、沖縄本島で6年過ごしたのち、東京に10年以上在住中。

沖縄を離れたからこそ分かる違いや魅力、そして移住のことについて、島を知り尽くした管理人がご案内します!詳しいプロフィール

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